有備館講座と齋理蔵の講座

このページは2016年度のアーカイブです。
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2005年3月、仙台藩岩出山伊達家の別荘にして学問所である有備館を会場に「有備館講座」は発足しました。2016年5月からは第15期を迎えます。受講生の延べ人数は2938人。多くの市民の皆さんが文学研究科の76人に及ぶ講師陣(複数回の講師も多数)の話に耳を傾けられました。
本講座は数年前から新機軸を打ち出しています。その一つが課外授業で、文学研究科の正規講義の受講と仙台市内の文化施設見学がセットされています。第二は有備館のある大崎市岩出山以外の地での講座開催です。2016年は7月に同市鹿島台で行われます。なお、東日本大震災で倒壊した有備館は2016年3月に再興がなりました。今後また有備館本体での講座開催が期待されます。
「齋理蔵の講座」は2008年9月に誕生しました。2016年度は第9期です。講座が開催される「齋理屋敷」は伊具郡丸森町にある豪商の館で、県南有数の観光施設です。旧街道に面した門から入り、養蚕や糸取引での繁栄を物語る何棟もの蔵を通過した奥の洋館が主会場です。2015年度は1期5回の講座を通期予約した受講者が47人(大半が3回以上受講、修了証取得)でしたが、鋭い質問が講師陣の冷や汗を誘いました。本講座の課外講座は本研究科主催の「紅葉の賀」への参加です。毎年11月、丸森町のマイクロバスでいらっしゃいます。
2016年度の二つの講座のテーマは共通で「わたしの日本(ニッポン)学び」です。以下に、その開催日と講師・演題とを掲げます。

齋理屋敷

齋理屋敷入口

東北大学大学院文学研究科と市民のセミナー
「第15期 有備館講座」(平成28年度)

42876 小泉政利(言語学) 言語の語順と思考の順序
42904 荻原 理(哲学) 日本で生まれ育ち、西洋哲学を学ぶこと
42932 クレイグ,クリストファー・ロビン・ジェイミー(日本史学) カナダから鹿島台へ
-外国人地方史研究者として「グローバリズム」と「グローカリズム」を考える-
42967 川口幸大(文化人類学) 中国から学ぶ日本、日本から学ぶ中国
42995 佐藤嘉倫(行動科学) 人間関係は犯罪を防げるか?-東京を事例として-

東北大学大学院文学研究科 市民のための公開講座
「第9期 齋理蔵の講座」(平成28年度)

42890 坂井信之(心理学) 和食の「おいしさの心理学」を学ぶ
42918 フォンガロ,エンリコ(美学) 廬山の煙雨ー文化の間の旅ー
42953 大野晃嗣(東洋史学) 日本人の中国史研究と漢文訓読
42981 齋藤智寛(中国哲学) みちのくと中国-一切経のはなし-
43009 大木一夫(国語学) 『古今和歌集』をあじわう

これまでの「有備館講座と齋理蔵の講座」