有備館講座と齋理蔵の講座

2005年3月、仙台藩岩出山伊達家の別荘にして学問所である有備館を会場に「有備館講座」は発足しました。本講座は、大崎市教育委員会の協賛も受けつつ、文学研究科と有志の市民のみなさんの協働で運営される、まさに「研究科と市民のセミナー」となっています。これまでの受講生の延べ人数は3000名を超え、多くの市民の皆さんが文学研究科の講師陣の話に耳を傾けられました。

「齋理蔵の講座」は2008年9月にはじまりました。講座が開催される「齋理屋敷」は伊具郡丸森町にある豪商の館で、県南有数の観光施設です。旧街道に面した門から入り、養蚕や糸取引での繁栄を物語る何棟もの蔵を通過した奥の洋館が主会場です。2023年度も数期にわたる受講経験のある参加者から常に鋭い質問が発せられ講師陣の冷や汗を誘いました。

本年度の二つの講座のテーマは共通で「〈環境〉を考える/〈環境〉から考える」です。以下に、その開催日と講師・演題とを掲げます。

齋理屋敷

齋理屋敷入口

東北大学大学院文学研究科と市民のセミナー 第23期有備館講座(2024年度)

場所 大崎市岩出山スコーレハウス
主催 東北大学大学院文学研究科/有備館講座実行委員会
テーマ 「〈環境〉を考える/〈環境〉から考える」
内容
5月18日 青木聡子准教授 「環境運動を考える――『守るべき環境』って何ですか?」
6月15日 谷山洋三教授 「well-dyingのための環境作り」
7月20日 荒井崇史准教授 「犯罪から〈環境〉を考える/〈環境〉から犯罪を考える」
8月24日 大河内昌教授 「風景の発見―イギリスの庭園とつくられた自然」
10月19日 黒岩卓教授 「『エコ社会』としての過去のイメージ」
問い合わせ先 茂木 E-mail

東北大学大学院文学研究科 市民のための公開講座 第17期齋理蔵の講座(2024年度)

場所 伊具郡丸森町 齋理屋敷ほか
主催 東北大学大学院文学研究科
テーマ 「〈環境〉を考える/〈環境〉から考える」
内容
6月1日 有光秀行教授 「12~13世紀の『世界で最高の騎士』をめぐる環境」
7月6日 中村太一准教授 「音のない言語表現が生じる環境について」
8月31日 小泉政利教授 「消滅危機言語の〈環境〉を考える/〈環境〉から考える」
10月5日 直江清隆教授 「環境を生きる思想」
11月2日 中西太郎准教授 「多文化共生社会のコミュニケーション環境を考える」
問い合わせ先 茂木 E-mail

これまでの「有備館講座と齋理蔵の講座」