東北大学紅葉の賀高校生俳句賞

令和7年度(2025年度)

渡辺誠一郎賞

最優秀 曼珠沙華目視で測るよりも奥 早野亜花莉*1
優秀 蝉時雨責め立てられる気がした日 伊藤啓*2
優秀 蔦伸びるロッジの床のよく沈む M・K
入選 まだ触れてないのにすんと秋の服 尾形春陽(かぬれ)*3
入選 花火散りともに方言飛んでをり 窪田大晴*4
入選 曇天をトンボまっすぐ背負ってしょって行く 吉原千世(千海苔Q)*5
入選 ゆらゆらと風を寝かせるハンモック 石原莞奈

東北大学文学部長賞(長谷川冬虹選)

最優秀 まだ君の香りが残る秋の服 石原莞奈*6
優秀 蝉時雨責め立てられる気がした日 伊藤啓*2
優秀 曇天をトンボまっすぐ背負ってしょって行く 吉原千世(千海苔Q)*5
入選 まだ触れてないのにすんと秋の服 尾形春陽(かぬれ)*3
入選 身に沁むや夢の続きのあと一歩 東海林あや(東海林春愁)*7
入選 木耳もそよいだ風の歌をきく 木島葵
受賞者

メッセージ

早野亜花莉*1

このような賞をいただくことができて本当に嬉しいです。この句は、小学生の頃、通学路で見た彼岸花を思い出して詠んだものです。小さい頃にふと思ったことも17音で表すことができる俳句は、素晴らしいものだなと改めて思いました。これからも、素晴らしいと思っていただけるような俳句を詠めるように、日々努力していきます。この度は本当にありがとうございました!

伊藤啓*2

この度は、このようなとても栄誉のある賞に選んでいただき心より感謝いたします。私は高校で文芸部に入るまで俳句というものに縁がなかったため、自分の俳句が優秀賞に入った時はとても驚きました。今まではあまり自分の俳句に自信が持てませんでしたが、これからはこの経験を励みにして、更に創作活動を頑張っていきたいと思います。ありがとうございました。

尾形春陽(かぬれ)*3

この度はこのような賞を頂き誠に光栄に思います。普段から俳句を詠んでいましたが、このように誰かに自分の俳句を認めていただけたのは今回が初めてだったので、ご連絡をいただいたときは跳び跳ねてしまうくらい嬉しかったです。今後も自分の個性を大切にしつつ、作品に詠み込んでいけたらいいなと思います。本当にありがとうございました。

窪田大晴*4

今回、このような賞をいただけて大変嬉しい限りです。
 私はまだ今年の四月、高校の俳句部に入部したばかりで行き詰まることの多かった中、今回の賞は私の背中を大きく押してくれました。まだまだ未熟ですが、自分に自信がついたのです。来年、もっと味わい深い句を応募できるよう、これからも同じ学校の同志たちと努めていけたらなと思っております。

吉原千世(千海苔Q)*5

このたびは栄えある賞をいただき、誠にありがとうございます。
日頃から俳句に真摯に向き合っていらっしゃる先生方に読んでいただき、さらに評価までいただけたことは、本当に貴重で有り難いことでした。他の受賞句へのご講評も含め、私にとって大きな学びとなりました。
これからも心に大きな帆を張って、ふと吹いた一瞬の風をとらえるように句作に励んでいきたいです。

石原莞奈*6

渡辺誠一郎様、長谷川冬虹様。この度は、私の作品を賞に選んでいただき誠にありがとうございます。俳句で賞をいただけたのは初めてのことで、驚きとともに大きな喜びを感じております。私にとって俳句は、新しい世界の見方を与えてくれるものです。これからも多くの俳句に触れ、より良い作品が作れるよう努めていきたいと思います。

東海林あや(東海林春愁)*7

この度はこのような賞をいただいて本当に嬉しく思います。今回賞をいただけたことは私個人の力だけではなく、日頃から指導してくださった先生や先輩方、そして共に頑張ってきた仲間のお陰であると感じています。これからも自分らしい句を詠んでいけるように頑張っていきます。

 
 

令和6年度(2024年度)

渡辺誠一郎賞

最優秀 蝉落ちるころ東京の軽くなる 三浦温人
優秀 広げれば涙痕のある銀杏の葉 泡生爽*1
優秀 白息に追いつけ追い越せ陸上部 政野美空*2
入選 暇乞い空気しょっぱき秋の暮 木口杏(木口真乃加)*3
入選 先生のスマホに十五夜の通知 横塚ひばり
入選 水紋に 銀杏 いちょう が触れる五秒前 池田玲亜

東北大学文学部長賞(長谷川冬虹選)

最優秀 新涼の頭の丸いネジひとつ 長谷川文音*4
優秀 診断書三つ折りにして鶏頭花 武田小桜(武田こはる)*5
優秀 もう一度逢いにきたよとホタル舞う 桜木唄
入選 旧友と集まれた日の天の川 木村陽菜
入選 記念日に似た色をした秋の海 矢野佳音*6
入選 弟のごとき兄なり苺ミルク 長谷川文音*4
受賞者

メッセージ

泡生爽*1

このたびは、このような素晴らしい賞を頂き、心より光栄に思います。これまで自分の俳句を誰かに見ていただく機会がなかったため、応募には迷いもありましたが、受賞のご連絡をいただいた際には、思い切って挑戦して良かったと感じました。 また、授賞式では、選考委員の皆様から直接講評を頂戴し、他の受賞者の方々と交流することができ、大変貴重な経験となりました。このような機会を賜りましたことに、深く感謝申し上げます。

政野美空*2

この度は、このような素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございます。
冬の放課後、凍てつく寒さをものともせず白い息とともに走り込みをしている陸上部の姿に心を動かされ、この俳句を詠みました。
また、「白息」は追い越しても新たな「白息」が現れていきます。そのような点から、追いつこうとしても追いつけない高い壁をこの単語で表しました。
極寒にも酷暑にも耐え、必死に挑み続ける皆がベストを尽くせることを願っています。追いつけ追い越せ!

木口杏(木口真乃加)*3

2024年1月から俳句部に入部し、それ以降がむしゃらに俳句を作り続けていました。結果が出なく苦しんでいた中、こちらの賞に入選させていただきました。入選の知らせを聞いた瞬間飛び跳ねて喜び、その日の夜は嬉しさで眠れませんでした。
俳句人生の中で初めての入選ということもあり、自分の句に自信がつき、俳句に対して前向きに向き合えるようになりました。
この度は本当にありがとうございました!

長谷川文音*4

この度は、賞を頂戴し誠に光栄に思います。 私がこのような喜びを得ることができたのは、周りの方の支えや指導に恵まれたおかげだと思っております。
本当に心から感謝申し上げます。
これからも自分らしい句を作れるように精進していきたいと思います。

武田小桜(武田こはる)*5

この度はこのような賞をいただけて大変嬉しく思います。今後も四季折々の自然から自分の視点で様々な句を詠んでいきたいです。また、同世代の俳句に親しむ仲間と共に切磋琢磨し合いながら自分の感性を磨いていきたいです。そして何より俳句を楽しんで創作していきたいです。

矢野佳音*6

この度はこのような賞を頂戴し、誠に光栄に思います。この賞は私個人の力ではなく、これまで指導してくださった先生や先輩方、そして共に頑張ってきた仲間のお陰であると痛感しています。感謝の気持ちでいっぱいです。これからも様々な人の温かいご指導をいただきながら、俳句に尽力していきます。
この度は本当にありがとうございました。