PRO-pose.

社会を生きる先輩たちの
「プロのポーズ」とは

“人間とは何か?”を問い続ける。 銀行員 小畑みのりさん “人間とは何か?”を問い続ける。 銀行員 小畑みのりさん

銀行の仕事は、究極的な“おもてなし”銀行の仕事は、
究極的な“おもてなし”

「一生に一度の大きな買い物と形容されるマイホーム取得をお手伝いするローンのご提案をはじめ、お客様のライフプランにとって必要となる、さまざまな資金ニーズにお応えするための融資業務を担当しています」。
そう語るのは、七十七銀行で融資グループに籍を置く小畑みのりさん。小畑さんが勤務する泉支店は、個人のお客様を対象とした『相談プラザ』を併設しており、マイホームやマイカー購入など日々多くの融資相談が寄せられる。泉支店自体、長い歴史を持つこともあり、お取引いただいているお客様の子世代など、二世代三世代にわたって継続的にご相談を受けることも少なくないという。
「お客様の人生にとって大事な時に立ち会う。銀行の仕事はある意味で究極的な“おもてなし”を行うことかもしれません。いまはまだ先輩行員やお客様から教わることも多いのですが、自分の成長がご提供するサービスの質を高めると考え、毎日の経験をしっかり活かすことができるよう真摯に仕事と向き合っています」。

生涯の問いとの出会い。生涯の問いとの
出会い。

幼い頃から『若草物語』や『赤毛のアン』など、主人公のごく身近な世界で物語が展開する家庭小説が好きだったという小畑さん。その影響もあり、高校1年の時には1年間のアメリカ留学を経験。帰国後、海外文学への思いが強まるなか、東北大学文学部のオープンキャンパスに参加したことが進路の決め手となった。
「それまで漠然としたイメージだった自分の学びたい思いが、英文学研究室を訪れたことで“これだ!”と一気に具現化した感じでした」。
こうして文学部に入学した小畑さんは、2年進級時に英文学研究室を選択。好きな世界への学びをますます深めていく。
「小説はもちろん、文化、思想、詩、演劇という幅広い分野から文学全体を究めていくことはとても大きな喜びでした。大河内昌先生をはじめとする先生方には多くのことを教わりましたし、3年次に経験したアサインメントの試験では、みんなで協力し合う大切さも学びました。そのなかで最も大きかったのは、文学を通じ“人間とは何か?”という、自分の人生を豊かにしてくれる生涯の問いに出会えたことです」。
また在学中には学友会茶道部に所属。書記を務め、おもてなしの本質にも触れた。
「作法に込められた意味と、形式の奥にあるおもてなしの真髄。それを知ることができたのも、かけがえのない経験となっています」。

お客様の人生を豊かにするために。お客様の人生を
豊かにするために。

今後は個人資産運用のお手伝いができる立場を目指すという小畑さん。
「入行した動機は、生まれ育った地元の役に立ち“復興のその先の力になりたい”という思いでした。私の場合それは、目の前にいらっしゃるお客様おひとりおひとりに尽くすこと。その継続が結果的に、地元を元気に豊かにすることにつながると信じています」。
高校時代に留学した先のホストファミリーには年齢が近い“お姉さん”がいて、彼女が結婚する際にはメイド・オブ・オナー(花嫁付添人)の指名を受け渡米した。
「光栄で嬉しい経験でした。その後彼女は仙台にも遊びに来てくれたのですが、いまも本当の姉妹のような関係を続けていられることも大きな財産です。彼女の存在もそうですが、思えば家庭小説が好きだったことをきっかけに、東北大学文学部で“人間とは何か?”という生涯の問いに出会い、現在はお客様のライフプランに向き合っている。家庭という身近で小さな世界を基準に、豊かな人生を考えていくという点では、とても辻褄が合っている気がします」。
自分らしい“おもてなし”を尽くしながら、小畑さんはこれからもお客様に寄り添い、お客様の人生を豊かにするお手伝いを続けていく。

小畑みのりMinori Obata

2015年3月、文学部人文社会学科英文学専修卒業後、七十七銀行に入社。卒業論文は「Jane Eyreにおけるアイデンティティの形成」。