教員のよこがお

准教授 荒井 崇史 ARAI Takashi

所属

  • 大学院文学研究科・文学部
  • 総合人間学専攻
  • 心理言語人間学講座
  • 心理学分野

心のダークサイドの探求を通して、人間の本質を考える

 人間は善なのでしょうか、悪なのでしょうか。自らを犠牲にしてまで他者を救う人がいれば、逆に自らの欲望から他者に危害を加える人もいます。そう考えると、全ての人が善なのではなく,悪もまた存在すると言わざるを得ません。私は、こうした人間の心のダークサイドの探求を通して、人間の本質を探究したいと考えています。

 暴力や攻撃行動、その他にも現実社会では心のダークサイドが関わる様々な問題が起こっています。こうした行動の背景にある心を探求することは、様々な社会的問題を解決する意味で実践的意義があります。

 暴力や攻撃行動というと、どうしても他人事のように思えてしまうかもしれません。しかし、考えてみてください。究極的な状況や異常な事態におかれたとき、あなたの心は本当にダークサイドに落ちないと言い切れるでしょうか。誰しも心がダークサイドに落ちるかもしれないからこそ、探求し甲斐があります。

  • 研究・略歴
  • 著書・論文等
  • 主要担当科目
    社会心理学概論(社会・集団・家族心理学)
    社会心理学各論(司法・犯罪心理学)
    社会心理学演習 
    略歴
    2011年 3月 筑波大学大学院人間総合科学研究科心理学専攻修了 博士(心理学)
    2011年 4月 科学警察研究所犯罪行動科学部犯罪予防研究室 期間業務職員
    2011年11月 筑波大学人間系特任助教
    2012年 4月 追手門学院大学(心理学部)・大学院(心理学研究科)講師
    2017年 4月 追手門学院大学(心理学部)・大学院(心理学研究科)准教授
    2018年 4月 東北大学大学院文学研究科准教授
    学位
    博士(心理学)
    研究分野
    社会心理学、犯罪心理学
    研究課題
    犯罪予防行動の促進、犯罪情報の効果的な発信、暴力の発現メカニズム、デート暴力及びストーカー行為、怒りの制御
    研究キーワード
    犯罪不安、犯罪予防、攻撃と暴力、怒り
  • 主要著書
    『犯罪と市民の心理学―犯罪リスクに社会はどうかかわるか―』(分担執筆、北大路書房、2011)
    『犯罪心理学辞典』(分担執筆、丸善出版、2016)
    主要論文
    荒井崇史・藤桂・吉田富二雄(2010).犯罪情報が幼児を持つ母親の犯罪不安に及ぼす影響 心理学研究,81,397-405.
    荒井崇史(2013).犯罪不安と一般的信頼との関連―犯罪被害に対する楽観視との比較を通して― 犯罪心理学研究,50(1),15-25.
    荒井崇史・藤桂・吉田富二雄(2013).犯罪及び防犯に関する情報探索の規定因―インターネット上の情報探索― 心理学研究,84(2),83-93.
    島田貴仁・荒井崇史(2017).脅威アピールでの被害の記述と受け手の脆弱性が犯罪予防行動に与える影響 心理学研究,88(3),230-240.
    柳田宗孝・荒井崇史・藤桂(2018).サイコパシー特性と非道徳的行動の関係に対するサポートの調整効果 心理学研究,89(1),p.1-11.
    受賞
    平成21年 7月 社会安全研究財団2007年若手研究助成最優秀論文
    平成23年10月 平成23年度心理学独創研究内山賞
    平成28年 6月 日本心理学会第79回大会・特別優秀発表賞(柳田宗孝・荒井崇史・藤桂)