教員のよこがお

教授 桜井 宗信 SAKURAI Munenobu

所属

TDR,そして密教瞑想法

誘われて一度きりのお付き合いのつもりで訪れたのが12年前。 地球型噴水を眼にした直後に「熱中人間」スイッチが入ってしまい、以来折に触れて京葉線の乗客となっています。
 行き届いた掃除と美しいデコレーション、結構高音質な音楽、甘いキャラメルポップコーンの香り、 そして楽しいアトラクションの数々。ゲストの五感全てを楽しませてくれるTDRですが、 私達が位置するその場所こそが、いつもパーク全体の中心、 ゲストの誰もが「夢と魔法の王国」の王さまになる・・・ 究極のヴァーチャル体験は子供も大人も魅了し、何とも言えない居心地の良さを感じてしまいます。
 さて、私が研究領域とするインド密教にはサーダナという瞑想法があり、 自分自身がホトケにほかならず世界の中心に位置するという確信のもと、 五感をフルに働かせて目の前に絢爛豪華なマンダラ宇宙が実在するかのように深く想念を凝らします。 世界を自由に操ってその中心を占める瞑想者は、“魔法を実現できる”TDRのゲストさながらでしょうか。
 しかしこのサーダナ、決して世界支配の魔法ではありません。 瞑想者はマンダラ世界と移ろいゆく現象界とが表裏一体で同質だと教わって、 結局ホトケ達への執着を捨て去ることに。一歩パークの外へ出た瞬間から待ち受ける日常の現実こそが 「夢と魔法」を支え、「夢」を夢たらしめているTDRと、ここでも一脈通じているように思います。

  • 研究・略歴
  • 著書・論文等
  • 主要担当科目
    インド仏教史特論,インド仏教史研究演習
    略歴
    新潟県魚沼市生。東北大学文学部哲学科,同大学院文学研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員,岩手大学人文社会科学部助教授等を経て現職。
    専攻は密教を中心としたインド・チベット仏教研究。著書に『インド密教儀礼研究―後期インド密教の灌頂次第―』など。
    学位
    博士(文学)
    研究分野
    インド・チベット密教学,インド・チベット仏教流伝史
    研究課題
    インド・チベット密教葬送儀礼の研究
    チベット密教におけるルーイーパーダ流の研究
    研究キーワード
    インド・チベット密教,儀礼,流派研究
    所属学会
    日本印度学仏教学会,日本仏教学会,日本密教学会,日本西蔵学会,密教図像学会
    研究者紹介DB
    http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/bdef12c699861436cb2811240b7679e6.html
  • 主要著書
    『インド密教儀礼研究―後期インド密教の灌頂次第―』,法蔵館,平成8年
    主要論文
    「bSod nams rtse mo著dPal ḥKhor lo sdom paḥi mchod paḥi cho gaの原典研究」,『東北大学文学研究科研究年報』第66号,2017年3月。
    「Bu stonの示すCakrasaṃvara観想法―rNal ḥbyor bshi ldanを中心に―」,『小峰彌彦先生小山典勇先生古稀記念 転法輪の歩み』,2016年3月。
    「サキャパンディタの〈ルーイーパーダ流〉理解―『サンヴァラ・ルーイーパーダの十万粒』を中心に―」,『密教図像』第34号,2015年12月。
    受賞
    日本密教学会賞(2000年),印度学宗教学会賞(1999年),智山勧学会学術奨励賞(1992年)