教員のよこがお

助教 栗山 勝行 KURIYAMA Katsuyuki

所属

  • 大学院文学研究科・文学部
  • 総合人間学専攻
  • 哲学倫理学講座
  • 倫理学分野

統一した世界観をもとめて

 日常的なものの見方と科学的なものの見方とは齟齬をきたしているように見えます。例えば、日常において私たちは、人間はある程度は自由に自分の意志で行動できるものだと考えています。他方で科学は、人間の自由意志というものを基本的に認めません。科学的には、人間の意志や行動は遺伝や環境、あるいは脳の情報処理によって決定されると考えられているからです。また、日常において私たちは、犬や猫などの動物や植物を、たんなる機械とは異なる存在、つまり、生命や生命力を宿した存在だとみなしています。しかし他方で科学は、生命や生命力といったものを基本的には認めません。科学において生物は、物理学や化学の法則に従う諸分子の集まりであり、その意味で機械と異なるものではありません。
 このように、日常的なものの見方と科学的なものの見方は齟齬をきたし、分裂しているように見えます。私は、フランスの哲学者レモン・リュイエル(Raymond Ruyer, 1902-1987)の哲学を一つの手がかりとしながら、この二つをなんとかして整合させ、統一したものの見方を、ひいては統一した世界観を打ち立てたいと考えています。
 そして最終的には、そうした世界観にもとづいてある種の社会思想ないし政治哲学を構想したいと思っています。

  • 研究・略歴
  • 著書・論文等
  • 略歴
    2010年、東北大学文学部(哲学専修)卒業。2012年、東北大学大学院文学研究科博士課程前期2年の課程(倫理学専攻分野)修了。2021年、東北大学大学院文学研究科博士課程後期3年の課程(倫理学専攻分野)単位取得退学。2022年、博士論文『レモン・リュイエルの哲学――直接経験から汎心論へ』により東北大学から博士(文学)を取得。東北大学大学院文学研究科研究助手などを経て、2025年10月より現職。
    学位
    博士(文学)
    研究分野
    フランス哲学、心身問題、生物学の哲学
    研究課題
    レモン・リュイエルの哲学の歴史的意義と現代的意義についての研究。
    研究キーワード
    フランス哲学、レモン・リュイエル、目的論、汎心論、サイバネティクス、価値哲学
    所属学会等
    日仏哲学会、東北哲学会、東北大学哲学研究会
  • 主要論文
    ・「リュイエルの絶対的表面概念とその意義について」『東北哲学会年報』第37号、2021年5月、17-31頁。
    ・「レモン・リュイエルの逆転した随伴現象説」『フランス哲学・思想研究』第25号、2020年9月、92-103頁。