教員のよこがお

教授 木村 邦博 KIMURA Kunihiro

所属

  • 大学院文学研究科・文学部
  • 総合人間学専攻
  • 社会人間学講座
  • 行動科学分野

仮説と証拠で
「社会の見え方」と
「人々の選択」の謎を探る

たとえば日本の女性は、結婚したり出産したりした後も仕事を続けられる条件がどのくらい整っているとイメージしているでしょうか。 そのイメージは、自分が将来受けたい教育水準や将来つきたい職業を考えたりする際に、どのような形で考慮に入れられるでしょうか。また、そのような希望は今の社会で実際にはどの程度、実現可能なのでしょうか。このようなことを調べていく中で、「なぜだろう」と思うような謎に突き当たることがあります。これまでの研究などにもとづいて論理的に「仮説」を立てるとともに、社会調査などによって得たデータを統計的に分析することで、その「仮説」が当たっていそうか証拠に照らして確かめようとしています。推理小説に出てくる名探偵のごとく、謎を解き明かして行ければと思います。

  • 研究・略歴
  • 著書・論文等
  • 主要担当科目
    行動科学概論(社会調査の基礎、社会調査の実際)、行動科学演習(質問の科学、「質問の科学」実験実習)、計量行動科学研究演習(階層帰属意識の計量分析、社会調査法への認知科学的アプローチ)
    略歴
    東北大学大学院文学研究科社会学専攻博士後期3年の課程単位取得退学。
    新潟大学人文学部行動科学講座助手、静岡大学人文学部社会学科助教授、東北大学文学部社会学科行動科学応用論講座助教授等を経て現職。
    学位
    博士(文学)
    研究分野
    行動科学、社会心理学
    研究課題
    社会的態度・信念の形成過程に関する計量的研究
    社会的意思決定の意図せざる結果に関する数理的研究
    質問紙への回答行動に関する実験的研究
    研究キーワード
    合理的選択、認知的整合性、公正、教育、カテゴリカルデータ解析
    所属学会等
    日本行動計量学会、日本社会心理学会、国際社会学会(International Sociological Association)など
    研究者紹介DB
    http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/64126f032918ba5bce2ffe8c8353bc48.html
  • 主要著書
    Minorities and Diversity. (Editor) Melbourne: Trans Pacific Press, 2011.
    『日常生活のクリティカル・シンキング』 河出書房新社 2006.
    『大集団のジレンマ』 ミネルヴァ書房 2002.
    『数理の発想でみる社会』(共著) ナカニシヤ出版 1997.
    『考える社会学』(共編著)ミネルヴァ書房 1991.
    主要論文
    「知的柔軟性の国際比較」 東北大学大学院文学研究科講演・出版企画委員会編 『文化理解のキーワード』東北大学出版会 2015.
    “Gender-Based Discrimination, Inequality and Marriage,” in Minorities and Diversity, edited by Kunihiro Kimura, Melbourne: Trans Pacific Press, 2011.
    “Sex-Based Discrimination Trends in Japan, 1965-2005: The Gender Wage Gap and the Marriage Bar,” in Discrimination in an Unequal World, edited by Miguel Angel Centeno and Katherine S. Newman, New York: Oxford University Press, 2010.
    「『問い』を主題とした学説研究の重要性-科学としての社会学と歴史学としての社会学史の発展のために-」 『社会学年報』 38 東北社会学会 2009.
    “Education, Employment and Gender Ideology,” in Gender and Career in Japan, edited by Atsuko Suzuki, Melbourne: Trans Pacific Press, 2007.
    その他
    東北大学学友会吹奏楽部顧問