教員のよこがお

教授 沼崎 一郎 NUMAZAKI Ichiro

所属

研究から実践へ、
そしてまた研究へ

高校生の頃、「人間の全てを知りたい」と思って、文化人類学に憧れた。 たった一人で遠くの異郷に赴き、長期間そこで暮らして、 異文化の全体像を描き出すという研究スタイルに魅せられたのだ。

大学院生の頃、博士論文研究のために、台湾に3年暮らした。以来30年、台湾を見続けている。「台湾の経済と社会の変化」は私の生涯の研究テーマ。東日本大震災をきっかけとして、台湾と日本、特に台南市と仙台市との交流にも関わり始めた。

大学教員になりたての頃、授業がサボれないという事実に愕然とした。もっと奇妙なのは、私は年々年を取っていくのに、学生はいつも若いってこと。若い彼らと、一緒に食べ、一緒に飲み、ひたすら語り合う楽しい毎日。それが25年以上続いている。

日本での生活を通して、いろいろな社会運動に足を突っ込んでいった。夫婦別姓、セクハラやDVの被害者支援、障害者の自立生活運動、定住外国人のサポート等。そこから、「文化と人権」、「ジェンダーと暴力」といった研究テーマも見つけた。

こうして、研究と実践とを往復している。

  • 研究・略歴
  • 著書・論文等
  • 主要担当科目
    社会科学レポート作成法
    文化人類学概論
    文化人類学演習
    文化人類学調査実習
    略歴
    1982年東北大学文学部卒、1991年ミシガン州立大学大学院博士課程修了、1992年ミシガン州立大学よりPh.D.(Anthropology)の学位を取得。1991年4月に東北大学文学部講師に着任、助教授を経て、2004年4月より現職。2000~2001年ハーバード大学イェンチン研究所客員研究員。主なフィールドは台湾、香港。日本では、女性への暴力に取り組む市民運動とアドボカシー活動に参加。
    学位
    Ph.D. (Anthropology)
    研究分野
    文化人類学
    台湾研究
    人権論
    ジェンダー論(特に男性性研究)
    研究課題
    台湾の経済と社会(1986~)
    文化と人権(1991~)
    ジェンダーと暴力(2000~)
    アメリカ人類学の学説史(2010~)
    研究キーワード
    台湾
    人権
    男性性
    暴力
    文化相対主義
    文化進化主義
    所属学会
    日本文化人類学会
    日本台湾学会
    East Asian Anthropological Association
    研究者紹介DB
    http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/2f233e0be29edc08e9e6468c8b658374.html
  • 主要著書
    『台湾社会の形成と変容~二元・二層構造から多元・多層構造へ~』東北大学出版会、2014年
    『なぜ男は暴力を選ぶのか―ドメスティック・バイオレンス理解の初歩』かもがわブックレット、2002年
    主要論文
    「「生の流儀(Way of Life)」としての文化―ボアズ派人類学のアメリカ的転回(1)―」『東北大学文学研究科研究年報』66号、33-66頁、2017年3月
    「台南市青少年訪問団派遣事業――被災者招待型ツーリズムの人類学」(一條文佳と共著)『日本台湾学会報』第18号、4-18頁、2016年8月
    「台湾における日本語の日本文化/日本人論―『ポストインペリアル』な読解の試み」桑山敬己編『日本はどのように語られたか』昭和堂、371-405頁、2016年3月
    「フランツ・ボアズにおける「文化」概念の再検討(3)―感情と理性の普遍性と相対性―」『東北大学文学研究科研究年報』65号、131-164頁、2016年3月
    「アルフレッド・クローバーにおける「文化」と「文明」 ―『人類学』1923年版と1948年版を中心に―」『東北大学文学研究科研究年報』64号、88-114頁、2015年3月