教員のよこがお

教授 川口 幸大 KAWAGUCHI Yukihiro

所属

それでもええんちゃう
~「違い」への
感性と共感~

中国のお墓参りでは、祖先のためにお金を燃やします。本物のお金ではなく、祭祀用のお金です。お金を燃やすなんて、と驚くかもしれませんが、「地獄の沙汰も金次第」という言葉がありますね。日本でも、「個人の好きだったもの」、例えばお酒やお菓子などを墓前に供えるでしょう。死者の身を案じている点では同じです。一方で、亡くなった祖母が愛用していた万年筆を大事にしている私に、中国人の知人は「それ、ちょっと怖い」と言いました。私にとっては祖母の形見でも、相手から見ると死穢(死のけがれ)を帯びた縁起の悪いものなのでしょう。
 なぜこうした違いが生じたのでしょうか。相手がそうする理由は何でしょう。逆に、私たちはどうしてこのようにするのでしょうか。一見、違うものの中にも相通じる点はないでしょうか。同じように思えるものの中に有意な違いはあるでしょうか。「違い」への感性と共感。くだけた言い方をすると、「それでもええんちゃう」。文化人類学を学んで一緒に考えていきましょう。

  • 研究・略歴
  • 著書・論文等
  • 主要担当科目
    文化人類学研究演習、文化人類学各論、文化人類学実習など
    略歴
    東北大学大学院文学研究科博士課程修了。国立民族学博物館機関研究員を経て、2010年より現職。
    学位
    博士(文学)
    研究課題
    東アジアの家族親族、宗教、移動、食について
    所属学会等
    日本文化人類学会、日本華僑華人学会
    研究者紹介DB
    https://www.r-info.tohoku.ac.jp/ja/7ce4712f5110ee216563a1af2c14aa4f.html
    ウェブサイト
    http://www2.sal.tohoku.ac.jp/anthropology/kawaguchi.html
  • 主要著書
    単著
    『ようこそ文化人類学へ―異文化をフィールドワークする君たちに』(昭和堂、2017年)
    『東南中国における伝統のポリティクス―珠江デルタ村落社会の死者儀礼・神祇祭祀・宗族組織』(風響社、2013年)

    共編著
    『世界の中華料理―World Chinese Dishesの文化人類学』 (昭和堂、2024年)
    『宗教性の人類学―近代の果てに、人はなにを願うのか』 (法蔵館、2021年)
    『中国の国内移動-内なる他者との邂逅』(京都大学学術出版会、2020年)
    主要論文
    「序 脱家族主義の人類学に向けて―ポスト関係論は生と死をいかに引き受けうるか」 『文化人類学』 90(1) 54-66、2025年
    その他
    詳細HP〈http://www.sal.tohoku.ac.jp/anthropology/kawaguchi.html〉