教員のよこがお

教授 谷山 洋三 TANIYAMA Yozo

所属

  • 大学院文学研究科・文学部
  • 広域文化学専攻
  • 域際文化学講座
  • 宗教学分野

困った時の「?」頼み

 「?」には何が入るでしょうか。親友、同僚、キャッシング、金(きん)、スマホ、Siri、カレー、吉野家、ローラ、ネコ、クマ、遺伝子、星、仏、パワースポット、紙、髪、神、、、。想像以上に多様な使い方があるようです。状況によっては、神仏よりも頼りになるものもありますよね。でも、離別や重篤な病気のときなど厳しい状況に追い込まれたときには、人々は何を頼りにして、どのように関わるのでしょうか。そしてその効果のほどはいかなるものでしょうか。普段から出入りしている寺社教会があれば、誰もがそこに行くのでしょうか。普段は全く縁がない、という人はどうしているのでしょうか。
 スピリチュアルケア、宗教的ケア、グリーフケアといった、言葉としては比較的新しい(でも古くからある)「心のケア」について考えるときにも、このような視点から見てみると、発見があるかもしれません。

  • 研究・略歴
  • 著書・論文等
  • 主要担当科目
    宗教人類学特論、宗教学基礎講読、人文社会科学研究(臨床死生学、グリーフケア論、スピリチュアルケア論)
    略歴
    東北大学大学院文学研究科博士後期課程(印度学仏教史学専攻)修了。専門は臨床死生学。2000年より03年まで長岡西病院ビハーラ病棟にビハーラ僧として勤務。四天王寺大学准教授、上智大学グリーフケア研究所主任研究員を経て、12年4月より東北大学大学院文学研究科准教授(実践宗教学寄附講座)。21年4月より現職(宗教学、死生学・実践宗教学兼任)。
    学位
    博士(文学)
    研究分野
    臨床死生学(スピリチュアルケア、宗教的ケア、グリーフケア)
    研究課題
    読経や祈りなどの宗教的資源を活用したケア
    研究キーワード
    臨床宗教師、チャプレン、スピリチュアルケア、祈り、経文聴取
    所属学会等
    日本スピリチュアルケア学会、日本仏教看護・ビハーラ学会、日本宗教学会、印度学宗教学会、日本臨床死生学会、日本緩和医療学会
    研究者紹介DB
    https://www.r-info.tohoku.ac.jp/ja/1deddc9a4c156c562a76c42be061e2b1.html
  • 主要著書
    医療者と宗教者のためのスピリチュアルケア 臨床宗教師の視点から[中外医学社、(2016)]谷山洋三
    スピリチュアルケアを語る 第三集 臨床的教育法の試み[関西学院大学出版会、(2010)]窪寺俊之・伊藤高章・谷山洋三編著
    仏教とスピリチュアルケア[東方出版、(2008)]谷山洋三編著
    主要論文
    経文聴取による不安低減効果の考察——不安低下に関する因子の探索——[『仏教看護・ビハーラ』18, (2024), 18-35]徳増平・杉浦元亮・森田敬史・奥井一幾・谷山洋三
    The Heart Consultation Room: Post-Disaster Care and Adapting Chaplaincy in Japan [Refuge in the Storm: Buddhist Voices in Crisis Care, Nathan Jishin Michon ed., Berkeley: North Atlantic Books, (2023), 209-214] Taniyama Yozo, trans. by Nathan Jishin Michon
    医療施設における宗教的背景と宗教家の活動:質問紙による実態調査[『宗教者は病院で何ができるのか:非信者へのケアの諸相』,(森田敬史・打本弘祐・山本佳世子編著、勁草書房), (2022), 7-26]谷山洋三・山本佳世子・森田敬史・葛西賢太・打本弘祐・柴田実
    How Grief, Funerals, and Poverty Affect Bereaved Health, Productivity, and Medical Dependance in Japan [OMEGA: Journal of Death and Dying, 85(3), (2022), 669-689] Becker, C.B., Taniyama, Y., Kondo-Arita, M., Yamada, S., & Yamamoto, K.
    スピリチュアルケアとその専門職の養成[『仏教は心の悩みにどう答えるのか』(坂井祐円編著, 晃洋書房), (2022), 102-128]谷山洋三
    Mourners’ Dissatisfaction with Funerals May Influence Their Subsequent Medical/Welfare Expenses – A Nationwide Survey in Japan [International Journal of Environmental Research and Public Health, 19(1), (2022) , 486] Becker, C.B., Taniyama, Y., Sasaki, N., Kondo-Arita, M., Yamada, S., & Yamamoto, K.
    Unexpected Costs of Bereavement Grief in Japan: Patterns of Increased Use of Medical, Pharmaceutical and Financial Services [OMEGA: Journal of Death and Dying, 83(1), (2021), 142-156 Becker, C.B., Taniyama, Y., Kondo-Arita, M., Sasaki, N. Yamada, S., & Yamamoto, K.,
    報道
    人生100年時代を生きる知恵伝授『君たちはどう老いるか』…東北大と読売新聞共同企画(出演・執筆 新聞 読売新聞オンライン https://www.yomiuri.co.jp/stream/1/23151/)(2024)
    死に向き合い 癒やす僧侶(出演・執筆 新聞 読売新聞)(2024)
    コミュニティナースの時間 第54回(出演・執筆 ラジオ FMあおぞら)(2023)
    臨床宗教師 養成広がる(出演・執筆 新聞 読売新聞)(2023)
    看仏連携の展望語る 日本仏教看護・ビハーラ学会(出演・執筆 新聞 文化時報)(2022)
    東日本大震災から11年 宗教者による心のケアとは(出演・執筆 ラジオ NHKラジオ第1放送「Nらじ」)(2022)
    インタビューズーズー 聞くこと、送ること(出演・執筆 ラジオ NOOK https://artnode.smt.jp/interview/20220201_9801)(2022)
    死別の悲しみ抱え込まないで(出演・執筆 新聞 中日新聞)(2021)
    人々と共に 寺院・僧侶の今② 臨床宗教師(出演・執筆 新聞 河北新報)(2021)
    死別による生産性の低下・疾病・医療福祉依存の実態を調査—死別悲嘆のコストに、いかに対応できるか—(出演・執筆 オンライン記事 京都大学HP(研究成果) https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2020/200825_2.html)(2020)
    葬儀不満なら医療費増(出演・執筆 新聞 文化時報)(2020)
    超高齢社会において「死別の悲嘆」がもたらす社会的・経済的影響とは(出演・執筆 オンライン記事 大学ジャーナルオンライン https://univ-journal.jp/54115/)(2020)
    「死別の悲嘆」が深刻なほど、遺族の生産性の低下、医療費が高くなる傾向—東北大ほか(出演・執筆 オンライン記事 QLifePro医療ニュース http://www.qlifepro.com/news/20200916/medical-dependence.html)(2020)
    死別による悲嘆のコストに、いかに対応できるか—生産性の低下・疾病・医療福祉依存の実態を調査—(出演・執筆 オンライン記事 東北大学HP(2020年プレスリリース・研究成果) https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/09/press20200915-01-bereaved.html)(2020)
    伊藤英明主演でドラマ化、医師の心も癒す臨床宗教師とは?(出演・執筆 オンライン記事 m3.com 特集:患者の願いを叶える『CaNoW』Vol.11  https://www.m3.com/lifestyle/720617)(2020)