研究室紹介

広域文化学専攻 西洋史研究室 European and American History

古代地中海世界に発した
西洋の歴史を学ぶ。

西洋史専修は、文字で書かれた記録が今に残る時代・地域を研究対象としています。つまり古代地中海世界から始まり、ヨーロッパ世界が成立する中世を経て、直接現代につながる近代ヨーロッパや南北アメリカの歴史です。
 これらの時代・地域に展開した人間の営みを明らかにするために、彼らが書き残した史料を材料とし、日本語や外国語で書かれた先行研究に学び、考古学など隣接諸学の知見も利用しながら、研究をおこないます。また、21世紀に生きる私たちにとって不可欠の、世界史像の再構成をおこなうことも、私たちの使命と考えています。
 外国語を身につけ、史・資料をじっくり分析し、またヨーロッパやアメリカの地に実際に立って、人類の過去・現在・未来を考えようとする皆さんに、良質の研究環境と研鑽の場を提供しています。
 外国語の能力と史・資料分析力、そして歴史的思考力を身につけた卒業生は、専門知識を直接に生かせる教育界はもちろん、官公庁・マスコミ・メーカー・IT関係そのほか、多種多様な分野で活躍しています。

先輩からのメッセージ

阿部 壮佑 ABE Sosuke

人文社会学科 3年
出身高校:宮城県立仙台第一高等学校

お勧めしたい本:ゲーテ『若きウェルテルの悩み』高橋義孝訳、新潮文庫
その理由:この本は、私が大学に入って初めて読んだ本です。高校時代は部活一色だった私にとっては初めての文学との出会いであり、影響を受けました。ゲーテが25の時に書いたこの物語は、高校、大学時代にこそ読むべき意味があると感じました。

ここが面白い!
文学部

文学部には様々な専門分野がありますが、共通する魅力は「自分が解き明かしたい何か」について、どこまでも深く探求することができるという点にあると思います。知的好奇心を満たすために勉強する、そんな環境ほど贅沢なものはありません。私はヨーロッパ史研究室に所属していますが、興味の赴くままに様々な文献や資料を読み、歴史の認識を深めていく、これは何より楽しいことです。これだけでも十分すぎる程ですが、その過程で情報の整理能力、論理的な思考力など、社会に出て活躍するために必要な力が確実に身につきます。これも文学部の大きな魅力です。

文学部を目指す
皆さんへ

皆さんは文学部についてどのようなイメージを持っているでしょうか。私の経験ですと、学部を問われ文学部だと答えると、決まって「本読むんでしょ?」と聞かれます。私も入学以前はそんなイメージを持っていたかもしれません。しかし実際は(当然ですが)本を読むだけの学部ではありません。どの学部よりも真剣に学問に向き合い、深い学識と学問的方法を獲得できる素晴らしい環境がここにはあります。25もの専修がある東北大学なら、きっと皆さんが学びたいことが見つかるはずです。高校生の皆さんの入学を楽しみにしています。