研究室紹介

総合人間学専攻 美学・西洋美術史研究室 Aesthetics and Western Art History

モノにそくして
「美学」の価値を
追究する。

近年、芸術やヴィジュアル・カルチャーに対する関心が高まり、その意味を問う必要性が生まれています。本研究室では、芸術作品をどう見るか、その価値を美学において理論的な視野から、美術史において作品自体を歴史的コンテクストの中で調査し、その様式、図像、社会的役割について各自がテーマに即して研究しています。
 特に、古代ギリシア・ローマ美術、イタリア・ルネサンス美術や、ネーデルラント美術、フランス近代美術を中心に代表的美術家について研究を行っています。また、東西の美術を比較し、「東西表象」の問題も扱っています。研究指導は、活発に行われており、演習での最新の欧米の研究論文について活発な議論を通して、また定期的な読書会や研究会により、学生同士が日々問題意識を掘り下げています。
 本研究室では、多くがヨーロッパに留学し、その中から優れた研究者が輩出しており、学芸員資格を取得することができることからも、就職先は大学、美術館など多岐に渡っています。

先輩からのメッセージ

池田 凪沙 IKEDA Nagisa

人文社会学科 3年
出身高校:静岡県立韮山高校

お勧めしたい本:ジヴェルニーの食卓/原田マハ/集英社
その理由:原田マハさんはキュレーター(学芸員)の経験も持ち、『楽園のカンヴァス』(新潮社)で山本周五郎賞を受賞し、たくさんの本を書いていらっしゃる方です。特に美術関係の本は、今まで美術に興味のなかった人でも楽しめると思います。『ジヴェルニーの食卓』は、4つの短編からなっており、それぞれ違う画家の人生の一部が描かれています。歴史が好きな人、小説が好きな人、美術が好きな人、様々な人におすすめです!

ここが面白い!
文学部

東北大学文学部では、25もの研究室があり、自分の興味に合った専修を見つけることができるはずです。私は以前からヨーロッパの絵画を鑑賞するのが好きで、大学で学問を進めていくにあたり、ぜひともその自分の興味を生かしたいと思い、この研究室に入ることにしました。講義ではまだ概要を聴く段階にいますが、古代美術やオランダ美術、美学の歴史など、これまで自分が積極的に目を向けてこなかった分野を学べて、自分の世界が広がり、深まっていくと感じられます。その感覚を得られることが、文学部で学ぶ面白さだと思います。

文学部を目指す
皆さんへ

文学部での学問はどれも間口が広く、すべてつながっていると感じています! それは「何でもできる」のと同時に、自分の研究することを決めるためにはたくさんのことをストックとして持っている必要があると感じています。しかしそれは、難しい本を読むことを勧めているのではなく、自分の「好き」な学問のほか、小説や音楽など、分野・形にこだわらず広い範囲でどれだけ深さが持てるかだと思います。受験勉強に疲れたら、とことん自分の「好き」なことに手を伸ばしてもよいと思います!
そのことが、入学後、勉強だけでなく交友関係にもつながって、楽しい大学生活の一助となると思います。
美術史に興味がある方は、積極的に各地の展覧会に足を運んで、様々な時代の作品に触れるといいと思います!