研究室紹介

広域文化学専攻 文化人類学研究室 Cultural Anthropology

人々の生活習慣を解き、
人生観や世界観を
探求する。

ブンカジンルイガク と聞いて、君は何を想像するだろう。遠くの世界の「奇妙な風習」をわざわざ見に行く「物好きな学者」の姿が頭に浮かんだとしたら、君のセンスは悪くない。文化人類学とは、長期間にわたって現地に住み込み、そこに生きる人々の日常生活を細々と観察し、人々の話に耳を傾けるというフィールドワークの手法を用いて、一見「奇妙」な生活習慣が現地の人々にとって持つ意味を解き明かし、彼らの人生観や世界観を理解しようという学問だ。日本を飛び出し、異質な世界に飛び込んで、「奇妙な風習」を見に行きたいと思うなら、君には文化人類学がピッタリだ。文化人類学研究室では、三年次から大学の外でフィールドワーク実習に取り組んでいる。短期の旅行や長期の留学で海外へ飛び出す学生も多い。そんな体験を活かして、マスコミやNGOに就職する者もいるし、研究者を目指して大学院に進む者もいる。文化人類学、やってみないか? より詳しくは、ウェブサイト<http://www2.sal.tohoku.ac.jp/anthropology/>を見てほしい。

先輩からのメッセージ

松下 睦美 MATSUSHITA Mutsumi

人文社会学科 3年
出身高校:岩手県立宮古高校

お勧めしたい本:菊と刀/ルース・ベネディクト/講談社
その理由:『菊と刀』は第二次大戦中、敵国日本を理解するためにアメリカ人人類学者ルース・ベネディクトが著した本です。彼女が描いた克明な日本人像には、我々自身もはっとさせられます。大学の研究で欠かせない「他者視点」をこの本から学ぶことができると思います。

ここが面白い!
文学部

私が所属する文化人類学研究室は、「面白い」の一言に尽きます。フィールドワークという研究方法、海外留学が盛んなどその理由は様々ありますが、やはりほかの学問ではなかなか深く掘り下げられない事象を、知的好奇心のままにとことん追求できるところにあると思います。民族やジェンダー、食べ物、家族関係など、「文化」であれば何でも研究対象ですし、どこでもフィールドになります。こういった自由さがこの学問の大きな魅力の一つだと思います。また文学部では、海外の大学と提携した学部間交流プログラムも行っていますので、留学に関心のある方にはおすすめです。

文学部を目指す
皆さんへ

アドバイスは2点あります。本をできるだけ読むことと、英語力を磨くことです。私はAOⅡ期試験を受け入学しましたが、小論文でも面接試験でも今までの読書量が支えとなりました。忙しいとは思いますが、少しの積み重ねもその価値を発揮する時が来ます。また、文学部では2年時の研究室振り分けの際、1年時の英語の成績が考慮されます。英語力なくして希望の研究室には入れません。入ってからも様々な場面で高い英語力が要求されます。現在私自身も苦労していることですので、ぜひとも勉強してください。東北大学でみなさんが楽しい学生生活を送れることを願います!