研究室紹介

総合人間学専攻 計算人文社会学研究室 Computational Humanities and Social Sciences

人文社会学のフロンティア

計算人文社会学は、人文学や社会学・行動科学の問いに対して、ビッグデータやデジタル実験から得られる新しいデータ、そして機械学習や自然言語処理、人工知能などの新しい計算的手法を使って、アタックする新しい学問分野です。例えば、「インターネット上では、なぜ皆の意見が対立しがちなのか?」という問いから、「近代化のプロセスで人々の刑罰についての考え方はどう変わってきたか」という問いまで、様々な人文社会科学上の問いを対象とします。こうした問いに答えるために大規模なテクストデータから人々の感情や考え方を抽出する自然言語処理の方法やつながりの隠れたパターンを見つけ出す機械学習、さらには因果関係を解明するデジタル実験の手法など、従来の社会科学で用いられなかった新しい方法を大胆に取り入れています。
 ビッグデータや人工知能についての知識や技術の必要性は、デジタル化の進む今日、ますます増えていくといわれています。しかし、それと同時に、そうした知識や技術を、社会の問題や人間に関する探求に役立てるためには、人文社会的なバックグラウンドが不可欠です。その意味で、文学研究科の中にあるこの計算人文社会学専攻分野は絶好の学びの場になると考えています。
 この新しい分野の発展に研究や実務の面で寄与してみたい、という方をぜひお待ちしております。