研究室紹介

広域文化学専攻 インド学仏教史研究室 Indology and History of Indian Buddhism

インドに発した3000年を
超える仏教を学ぶ。

インド・ヨーロッパ語族の一分派であるアーリヤ諸部族がインド進出以前にもっていた言語文化の背景から、インドに発して、チベット、東アジアに展開した仏教に至る、3000年を超える時代を対象とします。ヴェーダ、ウパニシャッド、マハーバーラタ、ヒンドゥー教典、古典文献(文学、哲学など)と、初期仏典、大乗教典、論書、密教教典などの仏教文献とを中心に、厳密な原典研究を目指しています。授業では文法書や研究書を参照しつつ、基礎的な原典を読みます。遙か昔に遠い地に生きた人々が遺した文献は、人生、死後の問題、世界、宇宙の構成などに亘って真剣な思考と議論の跡を伝え、現代の私たちにも直接訴えかける人類の古典です。かの地で確立し我が国に伝わった「業」や「輪廻」などの諸概念を源から辿ることができ、他方、ヒンドゥー社会独特の人生観や価値観を学ぶことができます。恵まれた環境で、人類史という普遍軸を頭の中におきながら、国際協力の伝統を誇るこの分野に挑戦する有為な若者を待っています。

先輩からのメッセージ

木村 仁美 KIMURA Hitomi

人文社会学科 4年
出身高校:青森県立八戸高校

お勧めしたい本:ごはんのおとも1/たな/実業之日本社
その理由:この本は、こころが温まる素敵な8つのエピソードを描いた、フルカラーコミックスです。それぞれのエピソードには毎回「ごはんのおとも」が登場し、どれも美味しそうで、読むと、心もお腹も満たされます。ごはんのおとものレシピも付いていて、やってみたくなるものばかりです。辛いときや悲しいときに、沈んだ心を温めてくれるのは、美味しいご飯だと私は思います。この本は、読んだ人のこころを温め、おともになってくれると思います。

ここが面白い!
文学部

東北大学の文学部は、2年生から研究室配属になるため、入学後の約1年間は全学教育で自分の興味を持ったことを学ぶことができ、そこから更に自分がやりたいと思ったことを選べます。25ある研究室はそれぞれに特徴があり、どこを選ぶかによって授業は全く異なったものになります。
最初から専門が決まっていないと、その専門を学ぶ時間が短くなり、十分に学ぶことができないまま卒業を迎えてしまうと否定的に受け取られることもありますが、逆に言うと、決まっていないからこそ選択肢や可能性が広がっていて、自分の知らない世界に触れる時間を得ることができ、その中から一番自分の好きなことを選び学べるのです。
1年生の内に様々なことに興味を持ち、見聞を広げ、そこから自分が好きなことを選び、打ち込むことができるのが、文学部の魅力です。

文学部を目指す
皆さんへ

得意なものを伸ばせば良いです。できないものを無理してやるよりかは、得意で好きなものを伸ばした方が勉強も楽しいし、自信も持てます。文学部を目指す人は、きっと理系科目が苦手でしょう。苦手は苦手なままかもしれませんが、勉強しているうちに、「これならできるじゃん」というのが見つかるはずです。そうなったらもう、それを極めるのです。苦手な中にも得意を見つけられることが、勉強を楽しむコツだと思います。
それと、文学部は就職に役立たないと考え、不安に思う人もいるかもしれません。確かに、知識が直接的に役立つことは、飲みの席くらいしかないとは思いますが、文学部で学んでいるうちに身に着くことは知識だけではありませんし、就職で役立つのも知識だけではありません。
文学部は特に言葉と多く向き合うところです。言葉は生きる上で不可欠なものですから、(科学者がどんな凄い発明をしても、言葉がないと発表できないし伝わらないでしょう?)言葉と向き合い続ける4年間というのは、決して無駄ではないです。就職の為ではなく、就職してからでは絶対に学べないようなことを学ぶために大学に行くのです。だから、自信を持って文学部を選び、目指してほしいです。