履修モデル

行動科学専修

行動科学は、人間の行動を鍵概念として、人間と社会を統一的に理解し問題を解決しようとする学際的、融合的学問です。行動科学の主な特徴は、(1)社会学・心理学・言語学・人類学・政治学・経済学など多くの専門分野と対象領域を共有していること、(2)人間行動や社会現象の解明に数理的・計量的方法を適用することの2点にあります。
本学の行動科学専修では「社会現象のミクロ・マクロ分析」と、それに対する数理・計量的アプローチを研究の主軸としています。「社会現象のミクロ・マクロ分析」とは、個人の決定とその社会的帰結の両者の関係を統一的に分析することです。たとえば、不況期にお金を使わないことは人々の合理的な意思決定です。しかし多くの人がお金を使わなくなると、景気は良くならず、不況が続いてしまい、社会全体にとっても個々人にとっても望ましくない結果が生じてしまいます。これが個人の意思決定とその社会的帰結の関係の一例です。この課題に含まれる研究課題には、「社会的不平等」、「社会階層」、「ジェンダー格差」、「社会的信頼」、「社会的ジレンマ」、「社会意識」、「社会計画」、「社会運動」、「政治意識」などがあります。こうした問題に対して、数理モデル(数学を用いたモデル)やコンピュータ・シミュレーションによる分析、社会調査や実験室実験によって得られたデータの統計分析(計量分析)でアプローチするのが、行動科学の特色です。したがって行動科学を学ぶには文科系・理科系両方の能力が必要とされます。ただし数学やシミュレーション、統計分析のことを詳しく知っている必要はありません。行動科学専修では2年生から4年生になるまでこれらの知識を基礎から修得できるカリキュラムを組んでいます。
行動科学専修は、現在4名の教員で構成されており、佐藤嘉倫教授と浜田宏准教授がどちらかといえば数理的方法を中心として、木村邦博教授と永吉希久子准教授が計量的方法を中心とした教育・研究を行っています。行動科学専修では学問の性質上、文学部内にとどまらず東北大学内外の様々な専門家と協力しつつ、研究教育活動を展開しています。
行動科学を志望する皆さんには、現代社会がはらむ問題を察知する幅広い関心としなやかな感性、その問題に粘り強く取り組む理性を期待します。

行動科学専修履修モデル

学年 授業科目名 単位数
1年次 人文社会総論 4
英語原書講読入門 2
その他(全学教育、基礎専門科目入門) 28〜42
小計 34~48
2年次 行動科学概論 8
人文統計学 4
行動科学基礎演習 4
行動科学基礎実習 2
その他 16〜30
小計 32〜48
3年次 行動科学各論 8
行動科学演習 4
行動科学基礎実習 2
行動科学実習 2
その他 18〜32
小計 32〜48
4年次 卒業論文・卒業研究 12
行動科学演習 4
その他 18〜32
小計 32〜48

履修要望
専修決定前(1年次)

 行動科学はほとんどの授業科目と何らかの繋がりがあるので、様々な科目を履修し、興味関心の幅を広げておくとよいでしょう。なお、今年度は、第1セメスターに行動科学所属の教員2名による「人文社会序論(行動科学で解き明かす社会)」を開講します。行動科学専修を希望する人はもちろん、それ以外の学生も積極的に履修してください。
専修決定後(2年次以降)
 2年次は行動科学専修学生としての基礎を固める時期です。「行動科学概論」「行動科学基礎演習」「人文統計学」は全て必ず履修して下さい。また、「行動科学基礎実習」は2年次後期と3年次前期に開講されます。こちらも必ず履修してください。
 3年次は専門科目を本格的に学ぶ時期です。履修に際しては、2年次の基礎専門科目で身に付けた知識や能力を活用することが求められます。「行動科学各論」は、行動科学研究室所属の教員が担当するものだけでなく、他大学から招聘する非常勤講師が担当する集中講義についても必ず履修してください。また、「行動科学演習」は卒業論文・卒業研究の指導教員が開講するものを必ず履修してください。もちろん、複数の演習を履修することも可能です。
 4年次は指導教員のもとで卒業論文・卒業研究を完成させることが求められます。各論や演習は引き続き履修することができます。