履修モデル

中国文学専修

 中国文学は、紀元前の古代より21世紀の現代に至るまで、数千年の一貫した歴史を持っています。その間に、詩・散文・戯曲・小説と、様々の様式にわたる厖大な文学作品を生み出してきました。中には、『詩経』・『史記』・唐詩・『三国志演義』など、漢文学として古くから日本人にも親しまれてきたものも少なくありません。中国文学専修は、古代より現代に至る長い歴史の中で生み出されてきた豊穣な中国文学の世界の全てを研究対象とするとともに、それら文学作品を表記している言語をもその研究対象としています。
 中国は文献の歴史が長いだけに、言語表現の様相も多様です。文言(文語体)・白話(口語体)という基本的な文体の相違のほかに、その各々に時代による変遷が重なり、複雑な様相を呈しています。文学は高度な言語表現ですので、それはその正確な読解をまって、はじめて理解することが可能となります。文学や語学のさらに基底部には、文献学(書誌学・目録学)があります。文献学は、膨大な文献を取り扱う中国学研究の基礎として欠くことの出来ないものです。幸いに本学は豊富な漢籍を蔵しており、それらに直接触れながら学ぶことが可能となっています。
 本専修のスタッフとその研究対象は以下のとおりです。矢田准教授は、紀元前の『楚辞』を中心に、先秦から漢代にかけての韻文と散文、および唐代の女性文化を専門とします。土屋教授は、宋・元・明・清時代の、おもに戯曲や小説を専門としています。張准教授は、言語の通時的な変化に関心を持ち、現代中国語における動詞の文法化を中心に、中国語文法を専門とします。また、他大学の先生に来講をお願いし、学生諸君の興味・関心に応えています。
 中国文学専修を希望する1年次学生諸君は、「正確な読解」にむけて、現代中国語を出来るだけ多く履修して下さい。同時に、漢文の読解力を養っておいて下さい。
 卒業生は、高校教師になる者、及び大学院を経て大学教師になる者のほか、公務員・ジャーナリストとなる者も少なくありません。また、身に付けた語学力を武器に、一般企業で活躍している先輩も沢山います。

中国文学専修履修モデル

学年 授業科目名 単位数
1年次 人文社会総論 4
英語原書講読入門 2
基礎中国語(全学教育) 4
その他(全学教育,基礎専門科目入門) 24~38
小計 34~48
2年次 中国文学概論 4
中国文学基礎講読 4
中国語基礎演習 4
専門中国語 4
漢文講読 4
展開中国語(全学教育) 4
その他(ただし中国思想と東洋史の科目をそれぞれ含むことが望ましい) 8~24
小計 32~48
3年次 中国文学各論 6
中国文学演習 8
中国語学演習
その他(ただし中国思想の科目を含むことが望ましい) 18~34
小計 32~48
4年次 卒業論文・卒業研究 12
中国文学各論 4
中国文学演習 4
中国語学演習
その他 12~28
小計 32~48